病院看護医療情報Topicsまとめ(Health and Medical Information)

病院・看護・医療に関する話題の情報トピックスをメモってまとめてる備忘録的なブログです。掲載している情報は、必ずご自身で内容をご確認ください。記載が不正確であったことにより生じたいかなる損害に関しても、私は責任を負いかねます。

2016年診療報酬改定「特別に気になる個別改定項目について」中小規模一般急性期病院向けまとめ

2016年診療報酬改定の本当に気になる部分

「個別改定項目について(中央社会保険医療協議会 総会(第327回)議事次第)」
から、今回の改定で気になる変更点のまとめになります。

7対1を取得している中小規模一般急性期病院向けです。
一部回復期リハビリテーション病院向けの内容もあります。

ここでは本当に気になる部分についてまとめています。

※2016/02/07内容更新

【Ⅰ-1(医療機能の分化・強化/入院医療の評価)-①】
☆7 対 1 入院基本料等の施設基準の見直し

1.一般病棟用の重症度、医療・看護必要度について、急性期に密度の高い医療を必要とする状態が適切に評価されるよう、項目及び基準の見直しを行う。

2.一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の項目の見直しに伴い、各入院料の施設基準に定められている該当患者割合要件について、見直しを行う。

項目が変更されます。また、M項目(手術等の医学的状況)の追加があります。
内容の見直しが必要となりそうです。該当患者の割合がどう変化するか、看護部と相談してシミュレートが必要でしょう。手術後の日数を、どう必要度に反映させてシミュレートするのかについても考えることが必要でしょう。

該当患者割合についても、1割5分以上から、2割5分以上程度にアップの見通しです。かなり厳しくなりますね。
ここで、7対1対象病院の絞り込みを行う気なのでしょう。

今回の診療報酬改定で、7対1をかなり減らしたいとの思惑があります。そのため、厳しい値を設定してくるのは目に見えています。
ある一定の猶予期間を設けて、病棟単位での算定を可とする改定も含まれていますが、ややこしくなりますね。
一般急性期で行く以上は、意地でも7対1を維持したいところです。どう変化するかをよくよく読んで、対応が必要でしょう。

 

【Ⅰ-1(医療機能の分化・強化/入院医療の評価)-⑥】
☆特定集中治療室等における重症度、医療・看護必要度の見直し

1.特定集中治療室用の「重症度、医療・看護必要度」の A 項目、B 項目及び基準について見直しを行うとともに、特定集中治療室管理料の施設基準の見直しを行う。

項目が変更されます。該当要件をより厳しくするようです。
現行「A項目の得点が3点以上かつB項目の得点が3点以上であること」からA項目の点数が上げられるようです。

2.ハイケアユニット用の「重症度、医療・看護必要度」の B 項目について、評価の簡素化を図るため、一般病棟用の評価と統一する。

現行「B項目の得点が7点以上」から「4点以上」になります。しかし、評価項目が大幅に減るのがどの程度影響するのか調べることが必要でしょう。
削除される評価項目によって、対象者となっている人数の割合を出すことで、影響の度合いを判断できるかもしれません。
追加となる項目もあるので、こちらもやはり看護部との確認が必要でしょう。

 

【Ⅰ-2(医療機能の分化・強化/医療従事者の負担軽減等の推進)-①】
☆医師事務作業補助体制の評価

1.医師事務作業補助体制加算1の評価を引き上げるとともに、医師が患者の診療中に行う文書作成の補助業務(診断書作成補助・診療録の代行入力)に限り、業務の場所を問わず「病棟又は外来」での勤務時間に含める。

評価点数が増えるようです。クラークを入れている施設には嬉しいでしょう。
現状の点数では、まだ十分に費用が賄えているとはいいがたかったので嬉しいですね。
点数によっては、クラークの増員理由になるかもしれません。

2.20対1補助体制加算について、現行は 15対1補助体制加算と同様の施設基準を満たすこととされているが、25対1、30対1、40対1補助体制加算の施設基準と同様の基準に緩和する。

20対1補助体制加算について、現行は 15対1補助体制加算と同様の施設基準を満たすこととされていました、25対1、30対1、40対1補助体制加算の施設基準と同様の基準に緩和されます。施設基準の点から、クラークの数を抑えているところは、これを契機に増やす可能性がありますね。
その15対1の施設基準とは、

次のいずれかの要件を満たしている。

「救急医療対策事業実施要網」(昭和52年7月6日医発第692号)に規定する第三次救急医療機関、小児救急医療拠点病院又は「周産期医療の確保について」(平成22年1月26日医政発第0126第1号)の別添2「周産期医療体制整備指針」に規定する総合周産期母子医療センターを設置している保険医療機関である。
年間の緊急入院患者数が800名以上の実績を有する病院である。

なので、なかなか厳しかったのですが、20対1はこの条件が無くなるということで、算定しやすくなります。現行の点数だと約1.25倍(648と520)の差があるので、今回も同様の差はある可能性が高いでしょう。
職員増によるコスト増と仕事量を考えたうえで、選択することになるでしょう。

 

【Ⅰ-2(医療機能の分化・強化/医療従事者の負担軽減等の推進)-③】
☆夜間看護体制の充実に関する評価

1.7対1又は 10 対1一般病棟入院基本料等を算定する病棟において、看護職員の手厚い夜間配置をしている場合及び看護職員の夜間勤務負担軽減に資する取組を行っている場合に、看護職員夜間配置加算の評価を充実する。
1 看護職員夜間12対1配置加算
イ 夜間看護体制が充実している場合 ○点
ロ イ以外の場合 ○点
2 看護職員夜間16対1配置加算○点(新)

夜間の看護体制が充実していることに対する評価が手厚くなります。
看護体制が充実しているかどうかを評価する項目があります。
どの程度の点数がつくのか興味津々です。

2.7対1又は 10 対1一般病棟入院基本料等を算定する病棟において、看護補助者の夜間配置の区分を見直すと共に評価を充実し、看護職員の夜間勤務負担軽減に資する取組を行っている場合の評価を新設する。

現行の【急性期看護補助体制加算】より点数が上がるようです。
さらに「(2) 看護職員の夜間勤務負担軽減に資する取組の評価(新) 夜間看護体制加算 ○点」が新設されるようです。
当直ヘルパーへの点数配分が増すのであれば、より安全に業務を行えるように、増員も可能になるかもしれません。
ここは期待できる項目になるのかもしれません。

 

【Ⅰ-3-2(医療機能の分化・強化/地域包括ケアシステムの推進)-②】
☆栄養食事指導の対象及び指導内容の拡充

1.外来・入院・在宅患者訪問栄養食事指導の対象に、がん、摂食・嚥下機能低下、低栄養の患者に対する治療食を含める。

外来栄養指導の対象患者を大幅に増やせるようになりますね。
栄養指導に力を入れている病院にとっては嬉しいでしょう。
摂食・嚥下機能の低下した患者、低栄養の患者は、外来でもかなりの数が存在するので、非常に面白いところではないでしょうか?

2.指導には長時間を要することが多く、より充実した指導を適切に評価する観点から、外来・入院栄養食事指導料について、指導時間の要件及び点数の見直しを行う。

現行「外来栄養食事指導料 130点 」から「イ 初回 ○点(新) ロ 2回目以降 ○点(新) 」となります。
同様に、入院についても、初回と2回目以降とを分けて点数が改定されます。
算定要件が下記に変更となりますが、普通に栄養指導をしっかり行っているのであれば、おおむねその通りに運用で来ているのではないでしょうか?

① 当該保険医療機関の管理栄養士が医師の指示に基づき、患者ごとに、その生活条件、し好を勘案した食事計画案等を必要に応じて交付し、初回にあっては概ね 30分以上、2回目以降にあっては概ね 20分以上、療養のため必要な栄養の指導を行った場合に算定する。
② 管理栄養士への指示事項は、当該患者ごとに適切なものとし、熱量・熱量構成、蛋白質、脂質その他栄養素の量、病態に応じた食事の形態等に係る情報のうち医師が必要と認めるものに関する具体的な指示を含まなければならない。

点数は今より上がるようなので、 何点ついてくるのか非常に楽しみですね。
もし、高いようなら、管理栄養士を増やすことを検討するのも面白いのではないでしょうか?


【Ⅰ-3-3(医療機能の分化・強化/地域包括ケアシステムの推進)-①】
☆退院支援に関する評価の充実

1.病棟への退院支援職員の配置を行う等積極的な退院支援を促進するため、現行の退院調整加算を基調としつつ実態を踏まえた評価を新設する。
2.退院調整加算について、入院日数に応じた評価を廃止するとともに名称を改める。

現行の「退院調整加算」が廃止となり「退院支援加算1、2」となります。
点数がまだわかりませんが、現在の退院調整加算より1のほうは上がりそうに思われます。
退院支援・地域連携業務に専従する、看護師又は社会福祉士が病棟にいるのでしたら、嬉しい改定でしょう。
一方で、入院日数に応じた評価が無くなることで、退院支援加算2は下がるのかもしれません。

4.現行の地域連携診療計画管理料等を基調としつつ地域連携診療計画を策定・共有した上で、医療機関間の連携を図っている場合についての評価を新設する。

現行の「地域連携診療計画管理料」にかわって「退院支援加算」と「診療情報提供料(I)」に「地域連携診療計画加算」がつくようになります。
これには「連携している保険医療機関と○回/年以上の頻度で面会し、診療情報の共有、地域連携診療計画の評価と見直し等が適切に行われていること。」などの要件があり、施設基準が厳しくなる面もあるように思います。
退院支援や地域連携をしっかりしなさいよということなのかもしれません。確認が必要でしょう。

 

【Ⅰ-3-3(医療機能の分化・強化/地域包括ケアシステムの推進)-③】
☆退院直後の在宅療養支援に関する評価

退院直後に、入院医療機関の看護師等が患家等を訪問し、当該患者又はその家族等退院後に患者の在宅療養支援に当たる者に対して、退院後の在宅における療養上の指導を行った場合の評価を新設する。

「退院後訪問指導料 ○点(1回につき)」と「訪問看護同行加算 ○点」が新設されます。
訪問看護ステーションと連携して、入院病院の職員が訪れることが評価されます。
これも非常に面白いですね。点数が何点になるのか楽しみです。
ひょっとすると、病棟のリンクナースを同行させることで、点数をつけることができるようになるかもしれませんね。
ただ、看護職員はいつも足らない状況にあるので、費用対効果のバランスを見て考えることが必要でしょう。

 

【Ⅰ-4(医療機能の分化・強化/在宅医療の確保)-⑨】
☆病院・診療所からの訪問看護の評価

病院・診療所からの訪問看護をより評価するために、在宅患者訪問看護・指導料等を充実する。

点数がアップされるようです。 何点つくようになるのでしょう?
もしかなりの点数アップがあるようであれば、一般急性期も手を出したくなる可能性を秘めています。

 

【Ⅱ-2(患者の視点等/ICTの活用)-①】
☆診療情報提供書等の電子的な送受に関する評価

1.医科診療報酬点数表に記載する診療等に要する文書、訪問看護管理療養費の算定に係る文書及び服薬情報等提供料の算定に係る文書の電子化
2.診療情報提供料(Ⅰ) 検査・画像情報提供加算の新設
検査・画像情報提供加算
イ 退院する患者について、当該患者の退院日の属する月又はその翌月に、必要な情報を提供した場合 ○点
ロ 入院中の患者以外の患者について、必要な情報を提供した場合 ○点
3.電子的診療情報評価料の新設
電子的診療情報評価料 ○点

電子化に関して評価されるようになりました。
診療情報を電子化した状態で提供することで加算が付きます。
何点つくのか?非常に興味があります。
もし、システム導入に見合うだけの点数がつくのであれば、考えるべきでしょう。
システムの導入は連携施設の取り込みにも使える面もあります。
今までは、効果面だけを考えて、システム導入を考えていたのですが、コストもつくとなると、これは非常に面白い。
まあ、点数次第ではありますが、2桁以上できることなら3桁。3桁ついたら、本当に面白いでしょう。

 

【Ⅱ-3(患者の視点等/リハビリテーションの推進)-①】
☆回復期リハビリテーション病棟におけるアウトカムの評価

1.回復期リハビリテーション病棟を有する保険医療機関について、当該病棟におけるリハビリテーションの実績が一定の水準に達しない保険医療機関については、回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する患者に対して1日に6単位を超えて提供される疾患別リハビリテーション料を、回復期リハビリテーション病棟入院料に包括する。

1日に6単位までで行っている場合は、関係ないということでしょうか?
提供実績と効果に係る実績を判断されるようになります。
効果に係る実績がどの程度になるのかが、まだわかりませんが、 急激にFIMが悪化した患者については、除外する項もあるので、ごく普通にリハビリを提供できている病院には影響がなさそうにも思うのですが、いかがなものでしょうね?

2.1.により回復期リハビリテーション病棟入院料に包括される疾患別リハビリテーションの実施単位数を、リハビリテーション充実加算等の施設基準において用いる疾患別リハビリテーションの総単位数に含まないこととする。

除外される分に関しては、やったことにしませんよということですね。
回復できないリハビリ病棟は認めませんということでしょう。
まだ数値は出ていませんが、今後必ず実績を評価されてしまう以上、リハビリでの回復の現状がどうなのかなどを相談しだすことも必要でしょう。

 

【Ⅱ-3(患者の視点等/リハビリテーションの推進)-③】
☆ADL 維持向上等体制加算の施設基準の見直し等

1.ADL 維持向上等体制加算を増点し、内容を充実する。

点数が増加されますが、かわりに施設基準と算定要件が厳しくなります。
現行では、「当該病棟に、専従の常勤理学療法士、常勤作業療法士又は常勤言語聴覚士(以下「理学療法士等」という。)が1名以上配置されていること。」となっていたところが、「2名以上又は専従の常勤理学療法士等1名と専任の常勤理学療法士等が1名以上配置されていること。」になりますし、算定要件に多職種カンファレンスなどいろいろ要件が追加になっています。

 

【Ⅱ-3(患者の視点等/リハビリテーションの推進)-④】
☆初期加算、早期加算の算定要件等の見直し

1.リハビリテーション料の初期加算、早期リハビリテーション加算の対象を、急性疾患及び急性増悪した慢性疾患に限る。疾患別リハビリテーション料における初期加算、早期リハビリテーション加算の算定起算日を見直す。
2.疾患別リハビリテーション料について、標準的算定日数等に係る起算日を見直す。

算定要件が少し厳しくなります。
初期加算、早期加算のそもそもの意味合いからすると、「急性疾患、手術、及び慢性疾患の急性増悪等の患者に限る。」という要件は、そもそも必要だったとも言えるので、仕方ないような気もします。
起算日が、現行の「治療開始日」から「発症、手術若しくは急性増悪から7日目又は治療開始日のいずれか早いもの」となることで、実質の算定期間が短くなる可能性もあります。

 

【Ⅱ-3(患者の視点等/リハビリテーションの推進)-⑤】
☆廃用症候群リハビリテーション料の新設

廃用症候群に対するリハビリテーション料(Ⅰ)、(Ⅱ)及び(Ⅲ)を新たな疾患別リハビリテーション料として設ける。

新たに廃用症候群用のリハビリテーション料が作られて、わけられることになりました。
点数と日数が出ないことには、影響の度合いはわかりません。
今の胚葉の点数と比べてどうなるのか、シミュレーションが必要でしょう。

 

【Ⅱ-3(患者の視点等/リハビリテーションの推進)-⑨】
☆運動器リハビリテーション料の評価の充実

運動器リハビリテーション料(Ⅰ)を増点する。

単純に増点するとあるのが嬉しいですね。
何点になるのでしょう?
点数がでしだいシミュレーションしましょう。

 

【Ⅱ-3(患者の視点等/リハビリテーションの推進)-⑪】
☆リンパ浮腫の複合的治療等

1.リンパ浮腫に対する複合的治療に係る項目を新設する。
リンパ浮腫複合的治療料
1 重症の場合 ○点(1日につき)
2 1以外の場合 ○点(1日につき)

あらたに算定できるようになりました。
専任の医師など、施設基準をクリアすることが必要なので、内容の確認が必要でしょう。

2.リンパ浮腫指導管理料の実施職種に作業療法士を追加する。

今までは、理学療法士のみだったのが、作業療法士でも対応できるようになりました。

 

【Ⅱ-3(患者の視点等/リハビリテーションの推進)-⑫】
☆摂食機能療法の対象の明確化等

1.原因にかかわらず、内視鏡下嚥下機能検査、嚥下造影によって他覚的に存在が確認できる嚥下機能の低下であって、医学的に摂食機能療法の有効性が期待できる患者を摂食機能療法の対象とする。

嚥下障害の対象をなぜ絞っているのかと疑問に思っていましたが、それが解消されました。これで、嚥下造影を行う意味合いがよりはっきりした点でも評価できると思います。

2.経口摂取回復促進加算の施設基準について、現行より短期のアウトカム基準を満たすことで届出できる区分を設ける。
経口摂取回復促進加算2 ○点

良い結果(アウトカム)を残している施設は、加算がつくようになります。
もちろん施設基準はありますが、改善策を実施している病院が評価されるようになるということです。

 

【Ⅲ-1(重点的な対応が求められる分野/がん医療の推進)-⑤】
☆外来化学療法加算の評価の見直し

注射の部に規定されている、通則6外来化学療法加算(8項目)について、点数の引き上げを行う。

外来化学療法の加算が、見直されて点数が上がるようです。
特に要件もないので、嬉しいですね。
点数が出たら、さっそくシミュレーションしましょう。

 

【Ⅲ-2(重点的な対応が求められる分野/認知症対策の推進)-①】
☆身体疾患を有する認知症患者のケアに関する評価

身体疾患のために入院した認知症患者に対する病棟でのケアや多職種チームの介入について評価する。

(新) 認知症ケア加算1
イ 14 日まで ○点
ロ 15 日以降 ○点

(新) 認知症ケア加算2
イ 14 日まで ○点
ロ 15 日以降 ○点

認知症患者の入院に関して点数がつくようになります。
ただし、施設基準もあるので、対応できるかどうかは病院内で相談になるでしょう。
専任の医師、専任の看護師、専任の社会福祉士(又は精神保健福祉士)が必要となります。専任なので、80%程度はその業務をしてないといけないのでしょう。
コストとのバランスが難しい面もあるように思います。

 

【Ⅲ-5(重点的な対応が求められる分野/救急医療の推進)-⑦】
☆救急患者の受入れ体制の充実

1.時間外、休日、深夜における再診後に緊急で入院となった場合であっても再診料及び外来診療料の時間外、休日及び深夜加算を算定可能とする。

2.夜間休日救急搬送医学管理料の評価を充実するとともに、現在、土曜日だけに限定されている時間外加算について、午前8時以前と午後6時以降の時間に限り他の曜日でも算定可能とする。

時間外の受け入れに関して、少し手厚くなるということです。
夜間休日救急搬送医学管理料が平日の夜まで拡大されて、点数も上がるのは良いですね。これは単純に嬉しいですよ。
点数が出たら、シミュレーションしましょう。

 

【Ⅲ-5(重点的な対応が求められる分野/救急医療の推進)-⑧】
☆救急医療管理加算1の対象患者の拡大

1.救急医療管理加算について、緊急カテーテル治療・検査又は t-PA 療法が必要なものを加算1の対象に加えるとともに評価をより充実し、加算2の評価を適正化する。

点数が上がることと、緊急カテ、t-PA療法についても加算1の算定対象となることは、素晴らしく良いですね。点数が何点となるのか、楽しみです。
カテの緊急受け入れは数多くやっているので、これは非常に嬉しいです。
何件増えるかはもう出しておいても良いと思います。

 

【Ⅲ-7(重点的な対応が求められる分野/かかりつけ薬剤師の評価)-②】
☆薬局における対人業務の評価の充実

1.薬剤服用歴管理指導料について、初回来局時の点数より、2回目以降の来局時の点数を低くする。
ただし、手帳を持参していない患者又は調剤基本料の特例の対象となる保険薬局に処方せんを持参した患者については、来局回数にかかわらず、初回来局時の点数と同一の点数を算定することとする。

これはまずい。ややこしい改定ですね。
薬剤服用歴管理指導料が、取りにくくなる。
薬局単独のところにはあまり影響はないでしょうが、院内処方のところでは、薬剤服用歴管理指導料を取れるかどうかの判断を会計前にしないといけない。どこでしたらよいのでしょう?これは難しくなりますね。

2.電子版お薬手帳について

電子版のお薬手帳を発行している薬局では嬉しい改定かもしれません。印刷しなくてよくなるので。

3.重複投薬・相互作用防止加算について、薬剤服用歴に基づき過去の副作用歴やアレルギー歴を有することから処方医に対して疑義照会を実施して処方変更となった場合等についても当該加算を算定可能とする。

処方に変更が無かったら、疑義照会の点数がつかなくなります。
無駄な疑義照会を防ぐ目的でしょうか。

4.調剤後における継続的な薬学的管理を推進するため、以下のような見直しを行う。

ここもややこしくなりますね。
外来服薬支援料については、算定できる機会が増えるので良いでしょう。
分割調剤時の調剤料が減らされ。医師への情報提供が必要となり、算定しづらくなります。
無駄な分割調剤あるいは不正を行っていると判断されたのでしょう。

5.服薬情報等提供料及び長期投薬情報提供料については、調剤後の薬学的管理として統合した点数とする。また、かかりつけ薬剤師の業務としては、これらの点数に係る業務を行うことが前提となっていることから、かかりつけ薬剤師指導料の算定要件に当該業務の実施を規定し、かかりつけ薬剤師指導料等を算定している場合は算定できないこととする。

これは、病院は関係ないかな?

6.対物業務から対人業務への構造的な転換を進めるため、以下の対応を行う。

(1)調剤料の適正化のため、内服薬の調剤料及び一包化加算について以下のとおり見直す。

日数の長い処方の調剤料が減算されそうですね。
どの程度減るかによって考えた方が良さそうですね。
薬に関しては、病院で点数を取るのがますます難しくなってきています。
もうそろそろ、院内薬局は入院のみに完全に移行すべき時期に来ているのかもしれませんよ。

 

【Ⅲ-8(重点的な対応が求められる分野/イノベーションの適切な評価)-②】
☆放射線撮影等の適正な評価

1.64 列以上のマルチスライス型 CT 及び3テスラ以上の MRI について、共同利用による撮影を行った場合及び施設共同利用率が〇%以上の基準を満たす保険医療機関において撮影を行った場合に評価を行うとともに、その他の撮影の評価の見直しを行う。

きっと他施設紹介と院内オーダーとで点数が変わるようになるのでしょう。
紹介の受け入れ割合が、新たな施設基準となってくるようです。
今まで通りの、CT専従技師、MRI専従技師の施設基準も残したままだとすると、決定される点数によってはひょっとしたらかなりの差がつく可能性があるように思います。要注意でしょう。

 

【Ⅲ-8(重点的な対応が求められる分野/イノベーションの適切な評価)-④】
☆保険医療機関間の連携による病理診断の要件見直し

1.保険医療機関間の連携による病理診断料の算定における送付側の施設基準について、常勤の検査技師の配置要件の見直し及び診療情報提供の義務化を行う。

現行の「5年以上の経験有し、病理標本作成を行うことが可能な常勤の検査技師が1名以上配置されていること」が「が望ましい」 の表記に緩和されます。
また、所定の様式に従っての報告が求められるようになります。その様式の確認が必要でしょう。

2.保険医療機関間の連携による病理診断料を算定における受取側の施設基準について、病理診断科を標榜する保険医療機関の対象への追加、複数の常勤医師の鏡検を義務化及び同一の者が開設する衛生検査所から受け取る標本割合の制限を行う。

病理診断科を標榜する保険医療機関が、条件付きではありますが対象に追加されます。

 

【III-9(重点的な対応が求められる分野/DPC による急性期医療の適切な評価)-①】
☆DPC/PDPS(急性期入院医療の診断群分類に基づく定額報酬算定制度)の見直し

1.入院基本料等の見直し等の反映
(1)急性期入院医療の評価の見直しに伴う入院基本料等の見直しについては、診断群分類点数表の設定(改定)において実態に即して反映させる。
(2)診療報酬改定後の包括範囲に係る報酬水準(但し、機能評価係数Ⅰに係るものを除く)については、診療報酬改定前の当該水準に改定率を乗じたものとし、医療機関別係数の計算において反映させる。

2.各医療機関別係数の見直しに係る対応
(1)調整係数の見直しに係る対応
① DPC/PDPS の円滑導入のために設定された調整係数については、今回の改定も含め2回の改定を目途に段階的に基礎係数と機能評価係数Ⅱへの置換えを進めることとされており、今回改定においては、調整部分の 75%を機能評価係数Ⅱに置き換え、残りの調整部分を「暫定調整係数」として設定する。
〔医療機関Aの暫定調整係数〕=(〔医療機関Aの調整係数(※)〕-〔医療機関Aの属する医療機関群の基礎係数〕)×0.25
※「調整係数」は制度創設時(平成 15 年)の定義に基づく
② 制度全体の移行措置に伴う個別の医療機関別係数の変動についても、激変緩和の観点から一定の範囲内(医療機関係数別係数の変動の影響による推計診療報酬変動率(出来高部分も含む)に基
づき、2%程度を超えて変動しない範囲)となるよう暫定調整係
数を調整する措置も併せて講ずる。
(2)基礎係数(医療機関群の設定等)に係る対応
医療機関群については、「DPC 病院Ⅰ群」~「DPC 病院Ⅲ群」の3群による構成を引き続き維持することとし、「DPC 病院Ⅱ群」の選定に係る実績要件について内科系技術の評価を追加するなど必
要な見直しを行う(「別表1」参照)。なお、各要件の基準値(カットオフ値)は、前年度の DPC 病院Ⅰ群の実績値に基づき設定する。
(3)機能評価係数Ⅰの見直し
従前の評価方法を継続し、その他の入院基本料等加算の見直し等について、必要に応じて機能評価係数Ⅰに反映させる。
(4)機能評価係数Ⅱの見直し
① 機能評価係数Ⅱの各係数への報酬配分(重み付け)は等分とする。ただし、各係数の重み付けに関しては標準化を行う。
② 現行の評価項目(7指数)に加え、重症度指数を追加した8指数により評価を行う。また、保険診療指数、カバー率指数、地域医療指数、後発医薬品指数について必要な見直しを行う。
③ 機能評価係数Ⅱの各指数から各係数への変換に際しては、各指数の特性や分布状況を踏まえ、適切な評価定義域の下限値・上限値及び評価値域の最小値を設定する(「別表4」参照)。

3.算定ルール等の見直し
(1) 第Ⅲ日(包括算定の終了日)を入院日から 30 の整数倍とし、入院期間Ⅲの点数の調整を行う。
(2) DPC 対象病棟に入院中は、DPC 制度に基づく算定または医科点数表に基づく算定のいずれかに、一入院で統一する。
(3) 再入院の契機となった病名に「分類不能コード」を用いた場合には、同一病名での入院による一連の入院として取り扱う。
(4) 診断群分類点数表の一部に CCP マトリックスを導入する。
(5) 適切なコーディングを行うための体制の強化を図る為に、コーディング委員会の開催回数の要件を年2回から4回へ引き上げる等の必要な対策を講じる。

4.退院患者調査の見直し
調査項目の見直し行う等、必要な措置を講ずる。

上記のように様々な点で変更があります。
診療情報管理室とともに、影響度の調査が必要でしょう。
複雑すぎて、意味がとらえられません。
少なくとも、「DPC 対象病棟に入院中は、DPC 制度に基づく算定または医科点数表に基づく算定のいずれかに、一入院で統一する」は、非常に大きな影響を伴うように思います。確認が必要でしょう。

 

【Ⅳ-1(効率化等による制度の持続可能性の向上/後発医薬品の使用促進等)-②】
☆後発医薬品使用体制加算の指標の見直し

後発医薬品使用体制加算における、後発医薬品の割合に「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」で示された新指標を用いるとともに、後発医薬品使用率の向上に伴う基準の見直しを行う。

後発医薬品指数によって加算される点数がさらに増えるようです。
パーセンテージがまだ出ていませんが、薬価差益よりも利益が出るかどうか慎重に検討すべきでしょう。
基本、院外薬局で、入院のみの場合は、後発品の導入をさらに積極的に推し進める理由となるでしょう。

 

【Ⅳ-1(効率化等による制度の持続可能性の向上/後発医薬品の使用促進等)-④】
☆一般名処方加算の見直し

1.後発医薬品が存在する全ての医薬品が一般名処方されている場合の評価を新設する。

評価点数によっては、薬局の労力をかけてでも、取りに行く理由になるかもしれません。2点では正直やる気にならなかっただけに、2桁以上を望みます。

 

【Ⅳ-3(医療機能の分化・強化/地域包括ケアシステムの推進)-②】
☆医薬品の適正使用の推進

1.「Ⅳ-3-①」を参照のこと。

2.残薬、重複投薬、不適切な多剤投薬・長期投薬を減らすための取組など、薬物療法の安全性・有効性の向上や医療費適正化の観点から、医師と薬剤師が連携して、患者の処方薬剤を適正化する取組を評価する。
(1) 「Ⅳ-3-①」を参照のこと。
(2) 「Ⅲ-7-②」を参照のこと。
(3) 継続的な薬学的管理の推進
① 「Ⅲ-7-②」を参照のこと。
② 「Ⅲ-7-②」を参照のこと。
(4) 「Ⅰ-4-⑮」を参照のこと。
(5) 保険医療機関と保険薬局が連携して、円滑に残薬確認と残薬に伴う日数調整を実施できるよう、処方等の仕組みを見直す。
① 処方医と薬局の薬剤師が連携して、円滑に患者の残薬確認と残薬に伴う調剤数量調整等が実施できるよう、処方せん様式に、調剤時に残薬を確認した場合の対応を記載する欄を設ける。(別紙)。
② 当該欄にチェックがある場合は、薬局において患者の残薬の有無を確認し、残薬が確認された場合には、当該記載欄に基づいて、
ⅰ)保険医療機関へ疑義照会した上で調剤
ⅱ)保険医療機関へ情報提供
のいずれかの対応を行う。
(6) 薬剤師による服薬管理を推進する観点から、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則を改正し、正当な理由なく療養に関する指導に従わない患者等を把握した場合について、保険者への通知義務を規定する。
(7) 医師が処方する投薬量については、予見することができる必要期間に従ったものでなければならないこととされており、長期の投薬に当たっては、以下のような取扱いとする。
① 30 日を超える投薬を行う際には、長期の投薬が可能な程度に病状が安定し、服薬管理が可能である旨を医師が確認する。病状が変化した際の対応方法等を患者に周知する。
② ①の要件を満たさない場合には、原則として以下のいずれかの対応を行うこととする。
・30 日以内に再診する
・200 床以上の保険医療機関にあっては、200 床未満の保険医療機関又は診療所に文書による紹介を行う旨の申出を行う
・患者の病状は安定しているが服薬管理が難しい場合には、分割指示処方せんを交付する

処方箋内容の変更が必要となる可能性があります。
長期(30日以上)投薬をしている場合に、何らかの確認事項の記載が必要となる可能性があります。

 

【Ⅳ-5(効率化等による制度の持続可能性の向上/重症化予防の推進)-①】
☆進行した糖尿病性腎症に対する運動指導の評価

1.糖尿病透析予防指導管理料に、腎不全期の糖尿病性腎症の患者に運動指導を行い、一定水準以上の成果を出している保険医療機関に対する加算を設ける。
(新) 糖尿病透析予防指導管理料 腎不全期患者指導加算 ○点

算定要件がありますが、指導を行った際に点数が取れるようになったのは、嬉しいことです。

2.糖尿病透析予防指導管理料の算定要件に、保険者による保健指導への協力に関する事項を追加する。

保険者以外からの依頼でも、「糖尿病透析予防指導管理料」をとっていた施設があったということでしょうか。制限がかかりました。

 

【Ⅳ-5(効率化等による制度の持続可能性の向上/重症化予防の推進)-②】
☆ニコチン依存症管理料の対象患者の拡大

ニコチン依存症管理料の算定対象等について、以下のとおり変更を行う。
【ニコチン依存症管理料】
別に厚生労働大臣が定める基準を満たさない場合には、それぞれの所定点数の○分の○に相当する点数を算定する。
[別に厚生労働大臣が定める基準]
当該保険医療機関における過去一年のニコチン依存症管理料の平均継続回数が○回以上であること。
但し、過去一年にわたりニコチン依存症管理料の算定の実績が無い場合は、基準を満たしているものとみなす。

本当にニコチン依存症を診ている病院にしかこの算定は認めませんよということでしょうか。算定要件がついたのは残念です。
禁煙外来を行っている病院は、どの程度の割合になるのか注意が必要です。

 

【Ⅳ-5(効率化等による制度の持続可能性の向上/重症化予防の推進)-③】
☆人工透析患者の下肢末梢動脈疾患重症化予防の評価

1.下肢の血流障害を適切に評価し、他の保険医療機関と連携して早期に治療を行うことを評価するため、以下の加算を新設する。

施設基準はありますが、新たに算定できる項目が増えることになったのは嬉しいです。
透析を持っている病院は、算定できるように仕組みを考えると良いでしょう。

 

【Ⅳ-6(効率化等による制度の持続可能性の向上/医薬品等の適正評価)-③】
☆人工腎臓の適正な評価

1.人工腎臓について、包括化されているエリスロポエチン等の実勢価格が下がっていることを踏まえ、評価の適正化を行う。

人工透析のコストが減らされてしまうようです。
何点減るのか注意が必要です。

2.透析困難者等加算について、現在対象となっている難病 56 疾患について、法改正に伴い新たに指定した指定難病についても、同様に評価を行う。

難病者への対応加算の範囲が広くなるようです。

 

【Ⅳ-6(効率化等による制度の持続可能性の向上/医薬品等の適正評価)-④】
☆医薬品の適正給付

1.湿布薬について、外来患者に対して 1 処方につき計○枚を超えて投薬する場合は、当該超過分の薬剤料を算定しない。ただし、医師が医学上の必要性があると判断し、やむを得ず計○枚を超えて投薬する場合には、その理由を処方せん及び診療報酬明細書に記載することで算定可能とする。

2.湿布薬の処方時は、処方せん及び診療報酬明細書に、投薬全量のほか、一日分の用量又は何日分に相当するかを記載する。

湿布の処方が非常に面倒になりましたね。
病院で湿布を出すのはやめといた方が良さそうに思えてきますね。
湿布は手に入りやすいので、病院でわざわざ出す必要はないということでしょう。
外来で湿布は出せませんと言えるかどうかですね。

 

以上が本当に特に気になる点です。
これらについては、シミュレーションなどをして、影響の度合いを考えること、あるいは対策が必要でしょう。

 

他に、全体を見通した上で、気になる点をまとめている下記もあります。
良かったらご覧ください。

 

【Ⅰ-1~Ⅰ-3】領域:

2016診療報酬改定「個別改定項目について(中央社会保険医療協議会 議事)【Ⅰ-1~Ⅰ-3】」中小規模一般急性期病院向けまとめ - 病院看護医療情報Topics備忘録(Health and Medical Information)

【Ⅰ-4~Ⅱ-4】領域:

2016診療報酬改定「個別改定項目について(中央社会保険医療協議会 議事)【Ⅰ-4~Ⅱ-4】」中小規模一般急性期病院向けまとめ - 病院看護医療情報Topics備忘録(Health and Medical Information)

【Ⅲ-1~Ⅳ-6】領域:

2016診療報酬改定「個別改定項目について(中央社会保険医療協議会 議事)【Ⅲ-1~Ⅳ-6】」中小規模一般急性期病院向けまとめ - 病院看護医療情報Topics備忘録(Health and Medical Information)

 

引用は全て、こちらからになります。

www.mhlw.go.jp

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