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病院看護医療情報Topicsまとめ(Health and Medical Information)

病院・看護・医療に関する話題の情報トピックスをメモってまとめてる備忘録的なブログです。掲載している情報は、必ずご自身で内容をご確認ください。記載が不正確であったことにより生じたいかなる損害に関しても、私は責任を負いかねます。

平成28年診療報酬改定(2016)「7対1入院基本料を維持できるのか?一般病棟用看護必要度シミュレーション」について

この春の改定での「7 対 1 入院基本料等の施設基準の見直し(一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」の見直し)」について詳しくは下記の記事をご覧になっていただくこととして、

medical-info.hateblo.jp

ここでは、今回行うこととした最終的な看護必要度のシミュレーション方法についてお伝えしようと思います。

「7 対 1 入院基本料等の施設基準の見直し
(一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」の見直し)」シミュレーションについて

 

シミュレーションについてですが、下記の2つにわけて行うことにしました。

1.改定後のA項目、B項目、C項目をこれから毎日シミュレーションで入力し評価
2.過去1年分の看護必要度を、新基準に当てはめてその変化をシミュレートする

それぞれについて、行った方法をもう少し詳しく紹介させていただきます。

 

1.改定後のA項目、B項目、C項目をこれから毎日シミュレーションで入力し評価

看護部と相談し、Microsoft Accessを利用して、改定後の項目でデータ入力を行うフォームを作成しました。
各病棟で入力された値は、サーバー上のAccessDBに保管され、抽出利用できます。

最初、各病棟では入力のみを行ってもらうことを考えていましたが、リーダーが確認をしたいとの要望があり、入力内容を確認しやすくするために、1日単位で病棟別にリスト表示を行えるようにしました。
また、C項目については、該当すると判断したその理由についてもメモとして残すことにしました。

今後、1カ月程度、看護部にて入力をしてもらい、その評価を行う予定です。
看護部は電子カルテシステムとの2重入力となるため、労力が発生しますが、重要なシミュレーションなので、協力をお願いいたします。
どんな結果が出るのか楽しみです。
ヒヤヒヤではなく、楽しみですと余裕がある発言ができるのは、次の2番のシミュレーションで、実はすでに安心できそうな結果が得られたからです。

 

2.過去1年分の看護必要度を、新基準に当てはめてその変化をシミュレートする

今回の改定でA項目、B項目の項目内容に変化はありますが、過去のデータをそのままの状態で新基準に当てはめ、どのように必要度が変化するかを見ることで、ある程度の傾向は判断できると考えます。

1)過去1年分(2015年1月~2016年1月)の看護必要度の入力データから、
・A2点以上かつB3点以上
・A3点以上
のデータを抽出。必要度該当データとしてカウントする。

2)手術実施のデータと看護必要度のデータを患者IDと日付で紐づけて、上記1)では非該当となったが、C項目の対象となる期間のデータがあるかどうかを判断し、必要度該当データとして追加カウントする。
①手術実施データ(2015/1/1の7日前~2016/1/31までのデータ)を抽出
②看護必要度のデータで、上記1)にて非該当となったデータを抽出
③上記①と②を比較し、手術日から7日間の範囲に②のデータがある手術を抽出
④上記③のデータから、手術の術式・麻酔のデータを抽出
⑤上記④データについて、どの術式・麻酔がC項目のどれに該当するのかを判断
⑥上記⑤のデータにC項目の日数を付加して、上記②のデータとかぶるデータを抽出
⑦上記1)の該当データに、上記⑥のデータを追加
以上により、看護必要度の割合を作成。

手術実施の確定術式が、C項目のそれぞれどの項目に該当するかを判断しなければなりませんが、当院では、当該期間中に実施した手術データ(2015/1/1の7日前~2016/1/31までのデータ)に約400種類の術式・麻酔が存在しましたが、それぞれがどのC項目に該当するのか、または非該当なのかは、手術室職員とともに判断しました。

そのデータを利用して、調査期間中の非該当データとを比較した結果、新たにC項目該当として、約3000件を必要度該当データとして追加カウントできました。

以上の結果、当院では毎月7~8%程度増加し、26~28%程度となりました。ただし、25%を切る月も少数ながら存在しました。
しかし、今回行ったシミュレーションでは、項目内容の変化により、必要度の点数が取りやすくなること、C項目の「救命等に係る内科的治療」が追加になることは加味していないので、それらが増えることにより、該当患者はさらに増えることが予想されることから、まずは一安心しているところです。
当院ではどうやら、看護必要度に関しては無事に乗り越えられそうです。

 

「7 対 1 入院基本料等の施設基準の見直し(一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」の見直し)」は、2016年度改定の一番の注目事項です。皆さんの施設でも、シミュレーションしてみることをお勧めします。

 

 

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引用:中央社会保険医療協議会総会審議会資料 |厚生労働省

 

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