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病院看護医療情報Topicsまとめ(Health and Medical Information)

病院・看護・医療に関する話題の情報トピックスをメモってまとめてる備忘録的なブログです。掲載している情報は、必ずご自身で内容をご確認ください。記載が不正確であったことにより生じたいかなる損害に関しても、私は責任を負いかねます。

病院が退院後訪問指導職員を導入するきっかけになるのか?「退院直後の在宅療養支援に関する評価」診療報酬改定2016

平成28年度(2016年度)診療報酬改定の「個別改定項目について」(中央社会保険医療協議会:厚生労働省)から、 中小規模一般急性期病院で気になる点についてまとめてます。
今回は「退院直後の在宅療養支援に関する評価」について考えてみたいと思います。

退院後訪問指導料が、この改定により新たに算定できるようになります。
これにより、病院が退院後の支援を行う仕組みを導入できる可能性が高くなったと思います。次の介護報酬改定との同時改定に向けた継続的な取り組みの一つなのではないでしょうか?

【I-3-3(医療機能の分化・強化/地域包括ケアシステムの推進)-③】退院直後の在宅療養支援に関する評価

 

第1 基本的な考え方

医療ニーズが高い患者が安心・安全に在宅療養に移行し、在宅療養を継続できるようにするために、退院直後の一定期間、退院支援や訪問看護ステーションとの連携のために入院医療機関から行う訪問指導について評価する。

 

第2 具体的な内容

退院直後に、入院医療機関の看護師等が患家等を訪問し、当該患者又はその家族等退院後に患者の在宅療養支援に当たる者に対して、退院後の在宅における療養上の指導を行った場合の評価を新設する。
(新) 退院後訪問指導料 580点(1回につき)
(新) 訪問看護同行加算 20点

退院直後に訪問して当該患者又は家族に、退院後の療養指導を行った場合に点がつくようになります。580点つきますので、既存の職員に新たな業務として割り振れるのか、そのための職員を雇えるのかどうか等、検討を行うことが必要でしょう。
ただ、病院の全ての退院患者に対して、これらの指導を行えるわけではなく、算定を行うためには、次の算定要件があります。

[算定要件]

(1)特掲診療料の施設基準等の別表第八に掲げる状態の患者若しくは認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅲ以上の患者又はその家族に対して、在宅での療養内容等の指導を行った場合に、算定する。
(2)入院医療機関を退院した日から起算して1月以内の期間に限り、5回を限度として算定する。ただし、退院日は除く。
(3)在宅療養を担う訪問看護ステーション又は他の保険医療機関の看護師等と同行し、指導を行った場合には、訪問看護同行加算として、退院後1回に限り、所定点数に加算する。

算定要件(1)の「特掲診療料の施設基準等の別表第八」と「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準」とは、下記になります。

特掲診療料の施設基準等の別表第八

厚生労働省告示第六十三号
特掲診療料の施設基準等

別表第八 在宅患者訪問看護・指導料及び居住系施設入居者等訪問看護・指導料に規定する状態等にある患者

一 在宅悪性腫瘍患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態にある者
二 在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅人工呼吸指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態にある者
三 ドレーンチューブを使用している状態にある者
四 人工肛門又は人工膀胱を設置している状態にある者
五 在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者

 

認知症高齢者の日常生活自立度判定基準 Ⅲ以上

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これらの要件を満たす退院患者にのみ、今回の「退院後訪問指導」を実施できることになります。
算定要件があるとはいえ、患者さんにしてみたら、病院の看護師等が自宅を訪問して、自宅療養の指導をしてくれるというのを、ありがたいと思う方もいるでしょう。
これはとても良い改定ではないでしょうか?

実際の指導時間については記載がありませんが、訪問しての指導となると、その移動時間も含めて考えると、1名の職員にて実施可能なのは1日4~5例というところでしょうか。
年間の退院患者のうちに、どの程度の該当者があるのかをシミュレーションして、専属の職員を置けるのかどうか、何名置けるのかなどを検討することが必要でしょう。

 

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引用・参考:中央社会保険医療協議会総会審議会資料 |厚生労働省

 

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