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病院看護医療情報Topicsまとめ(Health and Medical Information)

病院・看護・医療に関する話題の情報トピックスをメモってまとめてる備忘録的なブログです。掲載している情報は、必ずご自身で内容をご確認ください。記載が不正確であったことにより生じたいかなる損害に関しても、私は責任を負いかねます。

認知症ケア加算は1と2のどちらが良いのか?「身体疾患を有する認知症患者のケアに関する評価」診療報酬改定2016

平成28年度(2016年度)診療報酬改定の「個別改定項目について」(中央社会保険医療協議会:厚生労働省)から、 中小規模一般急性期病院で気になる点についてまとめてます。

今回は認知症患者さんを多く受け入れている施設に関係ありそうな事項です。

【Ⅲ-2(重点的な対応が求められる分野/認知症対策の推進)-①】身体疾患を有する認知症患者のケアに関する評価

第1 基本的な考え方

身体疾患のために入院した認知症患者に対する病棟における対応力とケアの質の向上を図るため、病棟での取組や多職種チームによる介入を評価する。

第2 具体的な内容

身体疾患のために入院した認知症患者に対する病棟でのケアや多職種チームの介入について評価する。

(新) 認知症ケア加算1
 イ 14日まで 150点
 ロ 15日以降 30点

(新) 認知症ケア加算2
 イ 14日まで 30点
 ロ 15日以降 10点

 

[算定可能病棟]

一般病棟入院基本料、療養病棟入院基本料、結核病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料(精神病棟除く。)、専門病院入院基本料、障害者施設等入院基本料、救命救急入院料、特定集中治療室管理料、ハイケアユニット入院医療管理料、脳卒中ケアユニット入院医療管理料、特殊疾患入院医療管理料、回復期リハビリテーション病棟入院料、地域包括ケア病棟入院料、特殊疾患病棟入院料、特定一般病棟入院料

認知症患者さんのケアを行っている場合に、上記が算定できるようになります。その算定要件は下記になります。

[算定要件]

(1) 対象患者は、「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準」におけるランクⅢ以上に該当する者。

(2) 身体的拘束を実施した日は、所定点数の100分の60に相当する点数により算定。

認知症ケア加算1

(1) 病棟において、チームと連携して、認知症症状の悪化を予防し、身体疾患の治療を円滑に受けられるよう環境調整やコミュニケーションの方法等について看護計画を作成し、計画に基づいて実施し、その評価を定期的に行う。

(2) 看護計画作成の段階から、退院後に必要な支援について、患者家族を含めて検討する。

(3) チームは、以下の内容を実施する。
①週1回程度カンファレンスを実施し、各病棟を巡回して病棟における認知症ケアの実施状況を把握するとともに患者家族及び病棟職員に対し助言等を行う。
②当該保険医療機関の職員を対象として、認知症患者のケアに関する研修を定期的に開催する。

認知症ケア加算2

病棟において、認知症症状の悪化を予防し、身体疾患の治療を円滑に受けられるよう環境調整やコミュニケーションの方法等について看護計画を作成し、計画に基づいて実施し、その評価を定期的に行う。

上記文中のチームというのは、施設基準の中に記載があります。後で確認するとして、まずは「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準におけるランクⅢ以上で」すが、それは、下記によって判定されます。

認知症高齢者の日常生活自立度判定基準

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この一覧表で、Ⅲ以上の患者さんが対象ということです。
そして、施設基準のチームを作ることができるならば、後は要件通りにすれば算定できそうです。
ということで、肝心の施設基準ですが、下記になります。

[施設基準]

認知症ケア加算1

(1) 保険医療機関内に、①~③により構成される認知症ケアに係るチームが設置されている。
①認知症患者の診療について十分な経験と知識のある専任の常勤医師
②認知症患者の看護に従事した経験を有し適切な研修を修了した専任の常勤看護師
③認知症患者の退院調整の経験のある専任の常勤社会福祉士又は常勤精神保健福祉士

(2)(1)のチームは、身体的拘束の実施基準を含めた認知症ケアに関する手順書を作成し、保険医療機関内に配布し活用する。

認知症ケア加算2

(1) 認知症患者が入院する病棟には、認知症患者のアセスメントや看護方法等について研修を受けた看護師を複数配置する。

(2)身体的拘束の実施基準を含めた認知症ケアに関する手順書を作成し、保険医療機関内に配布し活用する。

認知症ケア加算1を算定するためのチームですが、専任の医師、専任の看護師、専任の社会福祉士又は精神保健福祉士が必要となります。
なかなか厳しいと言えると思います。これだけのチームを作るとなると、それだけ費用も掛かります。1日150点を取るために、かなりの人数を集めないといけませんね。
専任なので、5割越えで従事していないといけません。
つまり、1300×600×500×0.55=1,320万は余計にコストがかかるといったところでしょうか。正直、かなり大規模に認知症患者を集めている施設でないと、コスト対効果という点では厳しいように思います。

そうなると、認知症ケア加算2を算定する方向で検討を行った方が現実的に思います。
加算点数は低いですが、中小規模の一般病院でも実現可能な施設基準及び要件だと思います。

 

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引用・参考:中央社会保険医療協議会総会審議会資料 |厚生労働省

 

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