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病院看護医療情報Topicsまとめ(Health and Medical Information)

病院・看護・医療に関する話題の情報トピックスをメモってまとめてる備忘録的なブログです。掲載している情報は、必ずご自身で内容をご確認ください。記載が不正確であったことにより生じたいかなる損害に関しても、私は責任を負いかねます。

7対1つぶし対策での病棟転換先となり増えるのか?「地域包括ケア病棟入院料の見直し」平成28年度診療報酬改定2016

病院情報 診療報酬改定2016

今回の改定が地方の中小病院が、地域包括ケアシステム参入への転換期になるかかもしれません。地域包括ケア病棟入院料(入院管理料)から、手術、麻酔について包括外となることになりました。

※平成28年度(2016年度)診療報酬改定の「個別改定項目について」(中央社会保険医療協議会:厚生労働省)から、 中小規模一般急性期病院で気になる点についてまとめています。

【Ⅰ-1(医療機能の分化・強化/入院医療の評価)-⑨】地域包括ケア病棟入院料の見直し

第1 基本的な考え方

地域包括ケア病棟(病室)において、手術、麻酔にかかる費用を包括外とすること等によって、地域包括ケアシステムにおいて比較的軽度な急性期患者に対する入院医療を整備する。

今までは、手術や麻酔に係る費用が包括されていたため、急性期の患者さんを入院させることができず、そうなると一般急性期が中心の病院では対象患者が少ないことから、あまり導入に積極的ではありませんでした。
しかし、それらを包括外とすることに決まったことで、地方の一般急性期で比較的軽度な手術が多い病院は導入を検討すべきなのかもしれません。

第2 具体的な内容

1.地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を含む)の包括範囲から、手術、麻酔にかかる費用を除外する。

【地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を含む)】

[包括範囲]
診療に係る費用(注3から注5に規定する加算、第2節に規定する臨床研修病院入院診療加算、在宅患者緊急入院診療加算、医師事務作業補助体制加算、地域加算、離島加算、医療安全対策加算、感染防止対策加算、患者サポート体制充実加算、退院支援加算1及びデータ提出加算、地域連携診療計画加算(退院支援加算)、第2章第2部在宅医療、摂食機能療法、人工腎臓並びに別に厚生労働大臣が定める除外薬剤・注射薬、第10部手術、第11部麻酔の費用を除く。)は、地域包括ケア病棟入院料1、地域包括ケア入院医療管理料1、地域包括ケア病棟入院料2又は地域包括ケア入院医療管理料2に含まれるものとする。

第10部手術と第11部麻酔の費用が新たに省かれることになりました。第10部には輸血も含まれています。

2.集中治療室等を持つ保険医療機関において、地域包括ケア病棟入院料の届出病棟数に制限を設ける。

[算定要件]
以下の施設基準を届け出ている保険医療機関又は許可病床数が500床以上の病院においては、地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を除く)の届出は1病棟に限る。
(1) 救命救急入院料
(2) 特定集中治療室管理料
(3) ハイケアユニット入院医療管理料
(4) 脳卒中ケアユニット入院医療管理料
(5) 小児特定集中治療室管理料
ただし、平成28年1月1日時点で既に届け出た病棟等についてはこの限りではない。

平成28年1月1日時点で現行の条件をクリアして複数の届け出を行っている場合は、地域包括ケア病棟が複数あることも認められていました。しかし、今度から1病棟しか認められなくなりました。
以上が、今回の改定で新しく加わった部分ですが、ここであらためて、既存の地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料)の算定や施設基準を確認しておきましょう

急性期後・回復期の病床の充実と機能に応じた評価
【地域包括ケアを支援する病棟の評価】

地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料)1 2,558点(60日まで)
地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料)2 2,058点(60日まで)
看護職員配置加算 150点看護補助者配置加算 150点
救急・在宅等支援病床初期加算 150点(14日まで)

[施設基準等]
①疾患別リハビリテーション又はがん患者リハビリテーションを届け出ていること。
②入院医療管理料は病室単位の評価とし、届出は許可病床200床未満の医療機関で1病棟に限る。
③療養病床については、1病棟に限り届出することができる。
④許可病床200床未満の医療機関にあっては、入院基本料の届出がなく、地域包括ケア病棟入院料のみの届出であっても差し支えない。
⑤看護配置13対1以上、専従の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士1人以上、専任の在宅復帰支援担当者1人以上。
⑥一般病棟用の重症度、医療・看護必要度A項目1点以上の患者が10%以上。
⑦以下のいずれかを満たすことア)在宅療養支援病院、イ)在宅療養後方支援病院(新設・後述)として年3件以上の受入実績、ウ)二次救急医療施設、エ)救急告示病院。
⑧データ提出加算の届出を行っていること。
⑨リハビリテーションを提供する患者について、1日平均2単位以上提供していること。
⑩平成26年3月31日に10対1、13対1、15対1入院基本料を届け出ている病院は地域包括ケア病棟入院料を届け出ている期間中、7対1入院基本料を届け出ることはできない。
⑪在宅復帰率7割以上(地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料)1のみ)。
⑫1人あたりの居室面積が6.4㎡以上である(地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料)1のみ)。

看護職員配置加算:看護職員が最小必要人数に加えて50対1以上
看護補助者配置加算:看護補助者が25対1以上(原則「みなし補助者」を認めないが、平成27年3月31日までは必要数の5割まで認められる。)
救急・在宅等支援病床初期加算:他の急性期病棟(自院・他院を問わず)、介護施設、自宅等から入院または転棟してきた患者について算定

以上の施設基準がありますが、既存7対1入院基本料を算定しており、リハビリテーションについても積極的に行っている病院であれば、それほど無理なくクリアできると思います。
一般病棟では、本来、症状が安定したら早期に退院させることが求められていますが、しかし実際は、すぐには退院できない事情がある場合もあり、地域包括ケア病棟は、その受け皿になってもらえると考えます。
今回の改定で、手術や麻酔については算定できることとなり、直接入院についても、今後はより積極的に受け入れられるようになったと考えます。
7対1入院基本料の見直しに伴い、看護必要度の点で厳しい中小規模の一般急性期病院では、地域包括ケア病棟を1病棟持っておくのがよいのかもしれません。

 

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引用・参考:中央社会保険医療協議会総会審議会資料 |厚生労働省

 

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