病院看護医療情報Topicsまとめ(Health and Medical Information)

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平成28年度診療報酬改定【「疑義照会」・「Q&A」情報まとめ①(日本医師会(その1)より)】中小規模一般急性期病院向け

今回は、日本医師会が、平成28年度診療報酬改定について、厚生労働省当局に行ったQ&Aから、中小規模の一般急性期病院に関係すると思われる部分を抜粋してまとめています。
その全体について確認したい場合は、本文下の引用先をご覧ください。

「平成28年度診療報酬改定『Q&A』(その1)(日本医師会)」

〔一般病棟用の重症度、医療・看護必要度〕

Q.一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」の項目や基準が見直されたが、C項目として追加された救命等に係る内科的治療とは、具体的には何を指すのか?

A.「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の別添6の別紙7に以下のように定められている。

<救命等に係る内科的治療>[参考資料p.1042(1037~1043)]
① 経皮的血管内治療経皮的血管内治療は、経皮的な脳血管内治療、t-PA 療法、冠動脈カテーテル治療、胸部若しくは腹部のステントグラフト挿入術又は選択的血 3 管塞栓による止血術が行われた場合に評価する項目である。(検査のみの場合は含めない。)
② 経皮的心筋焼灼術等の治療経皮的心筋焼灼術の治療は、経皮的心筋焼灼術、体外ペースメーキン グ術、ペースメーカー移植術または除細動器移植術が行われた場合に評価する項目である。なお、ペースメーカー交換術及び除細動器交換術は含めない。また、体外ペースメーキング術については、1入院中に初回に実施した日から2日間までに限り評価を行う項目である。
③ 侵襲的な消化器治療 侵襲的な消化器治療は、内視鏡による胆道・膵管に係る治療、内視鏡的早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術、肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法又は緊急時の内視鏡による消化管止血術が行われた場合に評価する項目である。 なお、検査のみの場合、内視鏡的早期悪性腫瘍粘膜切除術又は内視鏡的 ポリープ切除術を実施した場合は含めない。また、緊急時の内視鏡によ る消化管止血術は、緊急に内視鏡下で消化管止血を実施した場合に評価を行う項目であり、慢性疾患に対して予定された止血術や硬化療法を行 った場合、同一病変について1入院中に再止血を行う場合や、内視鏡治療に起因する出血に対して行った場合等は含めない。

C項目として追加された、救命等に係る内科的治療が具体的には何をさすのかが、明示されました。内容の確認をしておいてください。
看護部と相談すると良いと思います。
当該の疑問については、当サイトでも、下記にて記述しています。あわせてご覧ください。

C項目の定義について具体的内容「一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」の見直し」平成28年度診療報酬改定2016 - 病院看護医療情報Topicsまとめ(Health and Medical Information)

〔A246 退院支援加算〕

Q.今回の改定で、従来の退院調整加算が退院支援加算に改変されたが、退院支援加算1の算定要件について「各病棟に専任で配置された退院支援職員」は、退院支援部門の看護師や社会福祉士が兼務することは可能か?

A.退院支援部門に専従の職員が兼務することはできないが、当該部門に専任の職員が兼務することはできる。

Q.現行の退院調整加算の要件で「専従の看護師又は専従の社会福祉士」の配置が必要になっているので、退院支援部門には、病棟配置されない専従の職員が少なくとも1人は必ず必要という理解でよいか?

A.退院支援部門に専従の看護師又は社会福祉士が1人以上必要である。

退院支援加算の部分では、病棟専任の職員は、退院支援部門に専従の職員の兼務はダメということになりました。退院支援部門と病棟とで、複数の職員を用意することが必要だということですね。

〔B001-2-6 夜間休日救急搬送医学管理料〕

Q.「(土曜日以外の日(休日を除く)にあっては、夜間に限る。)」とはどのような時間帯をいうか?

A.月曜日から金曜日(休日を除く)の午後6時から午前8時までの時間帯をいう。

夜間の定義が、午後6時から午前8時と決まりました。当院の場合、午後5時が終業時間だったので、それ以降なのかどうかで悩んでいたのですが、6時ということですね。

〔B001-3-2 ニコチン依存症管理料〕

Q.今回、35歳未満の者については1日の喫煙本数×喫煙年数≧200の要件が廃止されたと考えてよいか?

A.そのとおり。

Q.今回の改定により、高校生などの未成年者への投与についてもニコチン依存症管理料の算定が可能と考えてよいか?

A.依存状態等を医学的に判断し、本人の禁煙の意志を確認するとともに、家族等と相談の上算定することとなる。

35歳未満の要件が無くなったということが、確認されました。また、高校生などの未成年者への指導についても、家族と相談していれば問題なく算定できると明示されました。これにより、支援の必要な若年者に対応しやすくなったと言えると思います。

〔B008-2 薬剤総合評価調整管理料〕

Q.6種類以上の内服薬が処方されていた患者に対し、内服薬が2種類以上減少して算定したが、その後の病状の急変などで増薬した後に、内服薬が2種類以上減少した場合も算定できるか?

A.同一医療機関で当該点数を算定してから1年以内に算定するときは、前回の算定にあたって減少した後の種類数から、さらに2種類以上減少しているときに限られている。

Q.例えば、そもそも10種類以上の内服薬を服用中の患者がいる場合、医学的な判断のもと、急激な減薬による影響を踏まえ、1月目で2種類、2月目で2種類減らし、6種類とした場合にそれぞれの月で管理料を算定可能という解釈でよいか。

A.よい。同一医療機関で当該点数を算定してから1年以内に算定するときは、前回の算定にあたって減少した後の種類数から、さらに2種類以上減少しているときに限り算定可能である。

6種類以上の薬剤からの2種類以上減少については、1年以内に算定するときは、前回の算定からさらに減少した時でないといけないということで、減らした後で増えてまた減らしてとのループはダメということが明示されました。
一方で、多種類を服用している場合、2種類ずつ段階的に減らしていく分については認められました。

〔診療等に要する文書の電子化〕

Q.署名又は記名・押印を要する文書については、電子的な署名を含む。その場合、厚生労働省の定める準拠性監査基準を満たす保健医療福祉分野の公開鍵基盤(HPKI:Healthcare Public Key Infrastructure)による電子署名を施すこととされたが、日医認証局の医師資格証を使って電子署名した場合は要件を満たすか?

A.日医認証局の医師資格証は要件を満たす。

Q.厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」(平成 25 年 10 月)には何が書かれているか?

A.安全管理のガイドラインは、「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」が参照する、情報システムにおけるガイドラインという位置付けのものである。
従って、情報システムにおいて個人情報を保護するための基準が書いてある。そのため、ネットワークのセキュリティについても記述があり、どのようなネットワークであれば安全に医療情報が交換できるかの基準が書かれている。

診療録の電子化に関する要件としてあげられている、電子署名については、日医認証局の医師資格証についても認められるということです。医師資格証であれば持っている先生もあると思うので、それを利用させてもらう形でのシステム構築を考えるのも良さそうに思います。
「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」や「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」に関しては、下記をご覧になってください。医療情報システムに関する部署や個人情報を管理する部署に相談されると良いでしょう。

「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン(第4.2版)」

医療情報ネットワーク基盤検討会(第23回以前は医政局のページをご覧ください)審議会資料 |厚生労働省

「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」

厚生労働分野における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン等 |厚生労働省

〔B009 診療情報提供料(Ⅰ)注 15 検査・画像情報提供加算〕

Q.電子的に発行した診療情報提供書に、検査結果、画像情報、画像診断の所見、投薬内容、注射内容等の診療記録のうち主要なものを電子的方法により埋め込み(貼り付け)を行い、タイムスタンプ付き電子署名を付与し安全な通信環境を確保した上で送付した場合、算定できるか?

A.算定できる。

Q.電子的に発行した診療情報提供書に、診療記録のうち主要な、検査結果、画像情報、画像診断の所見、投薬内容、注射内容等のファイルを電子的方法により添付した電子紹介状に、タイムスタンプ付き電子署名を付与し安全な通信環境を確保した上で送付した場合、算定できるか?

A.算定できる。

この質問は同じ内容に思ってしまうのですが、とにかくタイムスタンプ付き電子署名を付与し安全な通信環境を確保した上で送付した場合に算定できるということですね。
それよりも、診療情報提供書が紙でも良いのかどうかや、検査だけでもあるいは画像だけでも算定できるのかどうかといったところが確認したかったです。

〔E200 コンピューター断層撮影・E202 磁気共鳴コンピューター断層撮影〕

Q.64列以上のマルチスライスCTまたは3テスラ以上のMRI撮影の場合について、別に厚生労働大臣が定める施設基準で、当該医療機関において、「画像診断機器の施設共同利用率について計算式により算出した数値が100分の10以上」とあるが、施設共同利用率とはどのように算出するのか?

A.以下で算出する。
① 保有する全ての当該撮影に係る機器を使用した全患者数
② 当該撮影の共同利用を目的として他の保険医療機関から検査を依頼された紹介患者数
③ 特別の関係にある保険医療機関間での紹介の場合及び画像の撮影を実施する保険医療機関へ転医目的で紹介された場合に該当する患者数
④ 施設共同利用率 = (②-③)/(①-③)×100 = %

Q.「診断撮影機器での撮影を目的として別の保険医療機関に依頼する」場合には、診療情報提供書を添えて、別の保険医療機関での診療のために紹介を行った場合や画像診断の判読も含めた依頼の場合は含まれるか?

A.患者を紹介した場合は含まれない。別の保険医療機関で撮影のみを行い、当該医療機関で診断を行うような場合(単なる撮影機器等の設備の提供)である。

施設共同利用は、患者紹介の場合は含まれないと明示されました。
別の保険医療機関で撮影のみを行う場合だけということで、この条件で10%を超えている施設というのはかなり厳しいように思います。当院では無理ですね、たいていが、紹介を受けて院内で読影まで行って、診療情報提供を返す形なので。病院だとほとんどの施設がそうなんじゃないですか?残念ですね。

〔残薬確認〕

Q.処方せんの様式が変更され、保険薬局が調剤時に残薬を確認した場合の対応を記載する欄が設けられたが、処方医が必要と判断した場合は、「保険医療機関へ疑義照会した上で調剤」と「保険医療機関へ情報提供」のどちらかを指示するのか?

A.そのとおり。薬局で残薬確認の必要があると処方医が判断した場合、処方せんを使って薬局に指示することができるようになった。

Q.処方せんの様式が見直され、残薬に係る医師のチェック欄が設けられたが、薬局が処方医の了解なく投与日数を変更することが可能となったものではないと理解してよいか。

A.そのとおり。

処方医側での指示ということで、判断はやはり医師側にあるということになりました。
しかし、どちらにしても、薬局からの問い合わせが増えそうで悩ましいものです。

〔施設基準等の届出〕

Q.届出が必要な項目はどこに記載されているのか?また、いつまでに届け出なければならないのか?

A. 届出が必要な項目や届出書については、「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」及び「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」に掲載されている。
また、各月の末日までに要件審査を終え、届出が受理された場合は、翌月の1日から当該届出に係る診療報酬を算定する。
なお、平成28年4月14日までに届出書の提出があり、同月末日までに要件審査を終え届出の受理が行われたものについては、同月1日に遡って算定することができる。

Q.夜間・早朝等加算など届出の簡素化から、施設基準を満たしていれば、厚生局に届出を行う必要がなくなった点数があるが、どのような確認が行われるのか?

A.適時調査や指導などで施設基準を満たしていることが確認される。

施設基準の届け出に関しては、「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」及び「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」にまとめてあるということです。
下記をどうぞご覧ください。

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000041269.pdf

 

さて、以上のようにQ&Aされています。
中小規模の一般急性期の病院にも関係ありそうなところだけ、抜粋していますが、原文をご覧になりたい方はどうぞ下記引用先のサイトに移動ください。

 

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引用:平成28年度診療報酬改定について | 医療機関の皆様へ | 茨城県医師会

 

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