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病院看護医療情報Topicsまとめ(Health and Medical Information)

病院・看護・医療に関する話題の情報トピックスをメモってまとめてる備忘録的なブログです。掲載している情報は、必ずご自身で内容をご確認ください。記載が不正確であったことにより生じたいかなる損害に関しても、私は責任を負いかねます。

医療情報連携ネットワークの方向性、日本医師会・厚労省の思惑?

医療情報システム 地域医療連携 病院情報

今回は、日本医師会、厚生労働省の医療担当の考えている医療情報連携ネットワークについて、聞いてきたことを、まとめてみたいと思います。

医療情報連携ネットワークの方向性、日本医師会・厚労省の思惑?

厚生労働省のICT戦略においても、日本医師会としても、日本全国に渡る広域な医療・介護のためのクローズドネットワークが最も根本的な基盤であるべきと考えているようです。
共通基盤を構築整備し、医療情報の共有をはかることは、個人利益の面からも公益の面からも、大切なことだと考えているとのことでした。

①医療等IDについて

そのネットワーク上で紐づける個人ごとの番号としては、国民番号であるマイナンバーとは別に医療用の番号「医療等ID」をつくり、セパレートタイプで運用するのが良いと考えているようです。ドイツ・フランス・イギリスなどと同じような仕組みになります。
個人番号は、基本的に一生変更のできない番号であり、医療の場で利用すべきではなく、国民が必要と判断したときに番号の変更ができることが担保された、医療等分野専用の番号が必要と考えているとのことでした。また、1人に対して複数の番号を持つことができる仕組みも欲しいとのことでした。資格認証はマイナンバーでできるとも言われることもありますが、保険証を用いたオンライン資格認証でも同様にできると考えており、医療は別、健診はまた別というかたちでも、良いのではないか?と考えているとのことでした。

 

②代理機関(仮)について

厚生労働省としては、個人情報保護を担保したうえで、情報の利活用を促進するための情報ネットワーク責任機関として「代理機関(仮)」を考えているとのことです。さらに、医師会はORCAを用いて、レセコンの市場価格を下げさせることに貢献してきた実績があり、現在では、約30社と連携可能となっている点、さらに今後、クラウド化も考えていることなど、医療情報を扱っていける十分な実績があり、情報を各医療機関が患者の承諾を得たうえで、セキュアなネットワーク上で集める、代理機関(仮)になりたいと思っているとのことでした。代理機関(仮)についても、来年の春以降には法律も決まってくることから、平成30年にはかなり活発に活動する予定とのことでした。

 

③医師資格証について

医師資格証については、身分証明書であるだけでなく、電子署名としての利用についても開始されだしています。日本医師会としては、医療IT推進のために、電子署名として利用のできる医師資格証を作ったとのことでした。今後起ち上ってくるクローズドネットワーク上でも、利用されることになる予定です。

 

④今後の計画について

厚生労働省としても、日本医師会として、医療分野におけるICT推進のために、「医療データデジタル化」、「患者・現場をつなぐネットワーク」、「イノベーションを生み出すビッグデータ利活用」がポイントであると考えているとのことです。
2018年から段階的に日本全国に渡る広域な医療・介護のためのクローズドネットワークを構築し、各地域の地域医療連携ネットワークと相互接続し運用を行い、2020年度には全国規模で本格的に運用したいとのことでした。2020年のイメージとしては、全国規模の医療情報連携クローズドネットワークが整備され、医療保険はオンライン資格認証、医療等IDが導入され、連結可能匿名化により、患者単位でも各医療情報が連結され、ビッグデータとして利活用されているという状況を考えているとのことでした。

 

IX(インターネット・エクスチェンジ)について

医療連携クローズドネットワークのベースとなる相互接続点機能として、既存のネットワークを単純に繋げるのみでなく、その責任分界点、同意取得、情報連携のトリガーなどについて、十分に配慮された新たなプロトコルとしてIXの技術開発を行っており、HEASNET(保健・医療・福祉情報セキュアネットワーク基盤普及促進コンソーシアム(HEASNET))にて検討してもらっているとのことでした。

 

EHRについて

実は、IX上でのトランザクションを時刻情報とともに集めることで、EHRができることになると考えているとのことでした。IX上で「いつ、だれが、どこの医療サービス」を受けたのかのエビデンスを自動で作成でき、しかも、医療情報の詳細なデータについては、各医療機関から出ることなくできるということに、大きな意味があるとのことでした。

 

 

今後、各地域の地域医療連携ネットワークと相互接続しまとめる形で、全国規模の医療・介護クローズドネットワークが整備されてくるとして、そこに参入するためには、各地域での地域医療連携ネットワークに参加していることが必要ということになりそうです。情報を収集し乗り遅れないようにしたいところです。

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参考引用:HEASNET(保健・医療・福祉情報セキュアネットワーク基盤普及促進コンソーシアム(HEASNET)