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病院看護医療情報Topicsまとめ(Health and Medical Information)

病院・看護・医療に関する話題の情報トピックスをメモってまとめてる備忘録的なブログです。掲載している情報は、必ずご自身で内容をご確認ください。記載が不正確であったことにより生じたいかなる損害に関しても、私は責任を負いかねます。

IBMの考えるWatosonと5つのイノベーションについて

Watosonとは?

WatosonはAI(artificial intelligence)ではなく、コグニティブコンピューティングで、元々は、クイズ番組Jeopardyに勝てるコンピュータ開発が出発点でした。Watosonは言語を理解し、その判断根拠を示し、経験により学ぶコンピュータであり、画像や経験を理解したかのようにふるまう、機械学習の技術で習熟するコンピュータとの位置づけで、DeepQAアーキテクチャーを用いることで、Watosonは構造化された問題を認識するのではなく、その言葉を理解しようとするとのことでした。出題されたカテゴリーと回答が必ずしも一致せずに回答を失敗することもあり、また、問題が短いと人間が有利で、人間の速度にはかなわない面もあるようです。

Watosonは、ビッグデータの時代らしく、多量のデータを使って、問題を解くというのが画期的で、Wikiや百科事典ぐらいのデータ量から、比較的普遍的なアルゴリズムで、確率の高い回答を導き出せるとのことでした。

こういった内容をみるにつけ、Watosonはワトソンであって、ホームズではないというのが、よくよく認識されます。答えを見つけるのではなく、確立の高い候補をあげてくれるということですね。最終的に選ぶのは、人間なのです。

 

Watosonの今後の利用方向

さて、このWatosonですが、IBMの考えた今後の利用方向のひとつとして、医療ビッグデータでの利用が考えられています。Watosonは、①信頼性の高い答えを根拠として提示し、②医学論文や研究情報を集めることで今まで見えてきていなかった仮説を導き検証し、③プロが限られた時間で判断できるような情報をバイアスのかからない目で見て集められるといったことができるといった特徴から、クイズ番組の後で、その利用方法をいろんな分野で考えたとのことですが、その最も反響が大きかった分野というのが医療とのことでした。

医療ビッグデータが活用できていない状況に、Watosonが活用できないかとの思いで、まずはガンで試してみて、そして今後さらに、薬剤の分野でも期待しているとのことでした。 「EMR Advisor」を開発し、日本での展開も考えているとのことでした。さらに、治験患者のマッチングについても検証しており、IBM Watoson Healthとしてやっているとのことでした。そのためには、きちんとキュレーションされた多量のデータが重要で、そのためにExplorysを買収したとのことでした。

他にも、さまざまなデータを持った企業からのデータを収集し、糖尿病管理の仕組みの開発や、オバマケアで成果方式に移行した部分での活用等で、多くのアメリカの医療グループで利用されているとのことでした。 また、イメージングの画像をディープラーニングさせて、どこを見るべきかという場所をポイントするなど、電子カルテのクリニカルデータと合わせて示すような技術をRSNAでデモできるように準備しているとのことでした。

他にも、TEVAと組んで、クラウド経由で体調をモニタして、アラートをコールしてくれ、コンサルトも受けられ、3Dプリンタで薬を作ってしまうといったことも考えているとのことでした。また、Welltokと組んで、心臓疾患のリスク低減に取り組んだりもしているとのことでした。さらに、ALSに関連するプロティンを論文検索で選ぶことで、1500候補の内からWatosonが10個提示したうちの9個まで当たっている経験もあったとのことでした。それについては、今後日本でどのように展開していくのか悩んでおり、ぜひ製薬企業さんに声をかけてもらいたいとのことでした。

 

 

IBMの考える5つのイノベーションについて

話は変わって、IBMが今後5年以内で考えている5つのイノベーションについてですが、見えないものをみえるようにするとのことで、下記5つの視点を挙げられてました。

1)With AI, our words will be a window into our mental health

→人の話し言葉や書き言葉が精神の状態をはかる指標となり、パーキンソンやアルツハイマー、発達障害などへ貢献できる可能性

2)Hyperimaging and AI will give us superhero vision

→人の目に見える範囲の可視光は電磁波の一部にしか過ぎないが、新しいセンサーにより、障害の向こうにあるものを察知し、例えば自動運転に使うということ

3)Macroscopes will help us understand Earth's complexity in infinite detail

→マクロスコープにより、ビリオン単位の繋がったデバイスにより、国のコンディションや社会の状態をみる、地球規模のデータ適用により違った知見を得たい

4)Medical labs “on a chip” will serve as health detectives for tracing disease at the nanoscale

→ガンやアルツハイマーを標識するような、エクソソームやセルフリーDNAをバイオマーカーとすることでの病気の早期発見の可能性

5)Smart sensors will detect environmental pollution at the speed of light

→目に見えない汚染物質の検知

 

こういったことが、世界を変えるとのことでした。多くはセンサー技術の発展により、それが発生させる多量のデータ、人間の身体から出るデータを増やしてヘルスケアを変えていきたいといったことが、IBMの考える今後5年のビジョン、5つのイノベーションとのことでした。