病院看護医療情報Topicsまとめ(Health and Medical Information)

病院・看護・医療に関する話題の情報トピックスをまとめている備忘録です。旬の話題は診療報酬改定2018。掲載している情報は、必ずご自身で内容をご確認ください。記載が不正確であったことにより生じたいかなる損害に関しても、私は責任を負いかねます。

平成30年度診療報酬改定(2018)の基本方針(社会保障審議会医療保険部会:厚労省)中小規模一般急性期病院向け情報

先日(2017.12.11)、厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会及び社会保障審議会医療部会名で、「平成30年度診療報酬改定の基本方針」が提示されました。
今回の改定は、6年に1度の診療報酬と介護報酬の同時改定のタイミングにあたります。そしてまた、団塊世代が75歳以上の高齢者となる2025年問題に向け、非常に重要な改定となると考えられています。その基本方針の内容について、今回はみていくことにしたいと思います。

平成30年度診療報酬改定の基本方針について

今回の「平成30年度診療報酬改定の基本方針」の中で、改定にあたっての基本認識として、下記の3つが示されました。

改定にあたっての基本認識

・人生100年時代を見据えた社会の実現
・どこに住んでいても適切な医療・介護を安心して受けられる社会の実現(地域包括ケアシステムの構築)
・制度の安定性・持続可能性の確保と医療・介護現場の新たな働き方の推進

・人生100年時代を見据えた社会の実現

前回改定時の「超高齢化社会における医療政策」との文言からさらに一歩進んで、「人生100年時代を見据えた社会」となり、今回の基本方針では、2025年の団塊世代の全てが75歳以上の高齢者となることに加え、100歳以上の人口が6万人を超えること、団塊ジュニア世代が65歳以上となる2040年にも言及されております。地域医療の確保、少子化、災害対応など多面的な課題への取り組みが求められています。

・どこに住んでいても適切な医療・介護を安心して受けられる社会の実現(地域包括ケアシステムの構築)

「可能な限り住み慣れた地域でその有する能力に応じ 自立した日常生活を営むことができるよう、地域包括ケアシステムを構築」とされました。医療・介護を闇雲に享受するのではなく、自らで日常生活を営んでいくことが方針として示されています。また、前回の改定から引き続き「医療機能の分化・強化、連携や、医療と介護の役割分担と切れ目のない連携」を進めることが重要であるとされています。

・制度の安定性・持続可能性の確保と医療・介護現場の新たな働き方の推進

今後、人口減少、少子高齢化が急速に進む中で、国民皆保険制度の持続が危ぶまれています。堅持していくためには、消費税率の引き上げにより得られた財源を活用しつつ、国民各層の理解を深めることが必要とあります。また、制度を支える医療現場の人材確保や働き方改革についても言及されています。

 

国民皆保険制度の需給バランスは急速に悪化していますし、今後も改善が見込めない状況の中、地域包括ケアシステムを構築し、国民の自立した日常生活への期待と、医療・介護の各所での業務分担、連携強化を進め、より効率化を進めて欲しいとの方針がみてとれます。

 

さて続いて、今回の方針とともに提示された「改定の基本的視点と具体的方向性」を見ていくことにしましょう。下記の4つが提示されました。

改定の基本的視点と具体的方向性

改定の基本的視点と具体的方向性

1.地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進
2.新しいニーズにも対応でき、安心・安全で納得できる質の高い医療の実現・充実
3.医療従事者の負担軽減、働き方改革の推進
4.効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上

改定の基本的視点と具体的方向性

改定の基本的視点と具体的方向性

これらの中で、地域包括ケアシステム、医療機能の分化、連携の強化、効率化、ICTといったキーワードが複数回にわたって登場しています。高齢者割合の急増に伴い医療費が急激に増加していく中、国民に対しては理解を深め自立した日常生活を送ってもらうこと、医療職に対しては安全・安心は当然としつつも、より効率的に合理的に働けるような働き方改革が求められています。また、一般急性期病院は、全国的には、過剰病床の状態であると思われています。今回の改定でも、より厳しい条件が出されてくるでしょう。生き残りをかけて、皆様、取り組みの方をどうぞよろしくお願いいたします。

medical-info.hateblo.jp

 

参考・引用:社会保障審議会 (医療保険部会) |厚生労働省

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