病院看護医療情報Topicsまとめ(Health and Medical Information)

病院・看護・医療に関する話題の情報トピックスをまとめている備忘録です。旬の話題は診療報酬改定2018。掲載している情報は、必ずご自身で内容をご確認ください。記載が不正確であったことにより生じたいかなる損害に関しても、私は責任を負いかねます。

さらなる点数増「Ⅰ-1ー⑪ 地域包括ケア病棟入院料の評価体系の見直し」:平成30年度診療報酬改定個別改定項目(中医協)

平成30年度診療報酬改定の「個別改定項目について」から、今回は、地域包括ケア病棟入院料の評価体系の見直しについて検討します。

さらなる点数増「Ⅰ-1ー⑪ 地域包括ケア病棟入院料の評価体系の見直し」:平成30年度診療報酬改定個別改定項目(中医協)

地域包括ケア病棟(病床)については、さらなる点数増額となりました。その一方で、算定のための施設基準が厳しくなりました。

第1 基本的な考え方

入院医療の評価体系の再編・統合の方向性を踏まえ、地域包括ケアシステムの構築をより一層推進する観点から、在宅医療や介護サービスの提供等の地域で求められる多様な役割・機能を有している場合について、評価を見直す。

第2 具体的な内容

1.地域包括ケア病棟入院料を基本的な評価部分と在宅医療の提供等の診療実績に係る評価部分とを組み合わせた体系に見直すとともに、在宅医療や介護サービスの提供等の地域で求められる多様な役割・機能を果たしている医療機関を評価する。

地域包括ケア病棟入院料
(新) 1 地域包括ケア病棟入院料1 2,738 点
(生活療養を受ける場合にあっては) 2,724 点
(新) 2 地域包括ケア入院医療管理料1 2,738 点
(生活療養を受ける場合にあっては) 2,724 点
(新) 3 地域包括ケア病棟入院料2 2,558 点
(生活療養を受ける場合にあっては) 2,544 点
(新) 4 地域包括ケア入院医療管理料2 2,558 点
(生活療養を受ける場合にあっては) 2,554 点
(新) 5 地域包括ケア病棟入院料3 2,238 点
(生活療養を受ける場合にあっては) 2,224 点
(新) 6 地域包括ケア入院医療管理料3 2,238 点
(生活療養を受ける場合にあっては) 2,224 点
(新) 7 地域包括ケア病棟入院料4 2,038 点
(生活療養を受ける場合にあっては) 2,024 点
(新) 8 地域包括ケア入院医療管理料4 2,038 点
(生活療養を受ける場合にあっては) 2,024 点

[施設基準]

(1) 通則
イ・・・とありますが、下記の図の方が分かりやすいので、そちらをご覧ください。

(2) 地域包括ケア病棟入院料1の施設基準

イ・・・とありますが、下記の図の方が分かりやすいので、そちらでご覧いただくとして、こちらでは「診療実績の評価に係る新たな要件」だけを転記しておきます。

ニ 当該病棟に入棟した患者のうち、自宅等から入棟した患者の占める割合が1割以上であること。
ホ 当該病棟において自宅等からの緊急入院患者の受入れが3月で3人以上であること。
ヘ 以下のa、b、c 又はd のうち少なくとも2つを満たしていること。
a. 当該保険医療機関において在宅患者訪問診療料の算定回数が3月で20回以上であること。
b. 当該保険医療機関において在宅患者訪問看護・指導料、同一建物居住者訪問看護・指導料又は精神科訪問看護・指導料Ⅰの算定回数が3月で100 回以上、又は同一敷地内の訪問看護ステーションにおいて、訪問看護基本療養費又は精神科訪問看護基本療養費の算定回数が3月で500 回以上であること。
c. 当該保険医療機関において、開放型病院共同指導料(Ⅰ)又は(Ⅱ)の算定回数が3月で10 回以上であること。
d. 介護保険における訪問介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、介護予防訪問看護又は介護予防訪問リハビリテーション等の介護サービスを同一敷地内の施設等で実施していること。
ト 当該保険医療機関において、厚生労働省「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえ、看取りに対する指針を定めていること。

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だいぶ加点されました。その一方で、条件は厳しくなりました。面白いといって良いかどうかわかりませんが、「当該保険医療機関において、厚生労働省「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえ、看取りに対する指針を定めていること」として、見取りに対する指針を定めていることが条件として加わりました。厚労省としても、ガイドラインの認知が今一歩低いことを認識しているので、その普及を図りたいということでしょう。それにしても、内容からするに、地域包括ケア病棟では、確実に地域からの患者の直接受入と、その後のケアを行いなさいという強い働きかけであると感じます。

地域包括ケア病棟が増えても、一般急性期病床から地域包括ケア病床への流ればかりが増えて、自宅等からの直接受け入れをあまりすることなく、一般急性期病院の方に患者が流れていくというのは、国としてはあまり望ましい動きではないので、その抑制策とも取れますね。そして、一般急性期でやっていくのが難しいなら、さっさと、地域包括ケア病棟やりなさいというメッセージとも感じられます。

 

目次:平成30年度診療報酬改定「個別改定項目について」中小規模病院向けまとめ2018 - 病院看護医療情報Topicsまとめ(Health and Medical Information)

参考・引用:中央社会保険医療協議会 (中央社会保険医療協議会総会) |厚生労働省

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